マーケティングの様々な活動を見わたせば、多様な領域があります。消費者調査にはじまり、広告制作、メディア配信、店頭販促や消費者施策、パッケージデザインやの制作、マーケティング・オートメーションやデータ・マネジメント、広報や戦略PR活動など、各代理店の専門性を示すだけでも多くの領域があります。自社の活動領域を広げられる可能性は高そうです。

同時に、活動領域の幅を広げるのではなく、上流の工程へとサービス能力の拡張を目指すのも一手です。上流の工程に参画することで、従来の活動もより実行しやすくなるでしょう。配信の前にあるコミュニケーション戦略の立案、あるいはブランド戦略やマーケティング活動の全体設計、消費者調査の前におこなわれる市場創造の構想や仮説の立案といった上流工程への領域拡張です。


そのためには、いままでにはない能力の獲得が必要です。ビジネス戦略の考え方や策定のアプローチ、ブランドの考え方や方法論といった共通言語の習得はきっと役に立ちます。考え方や共通言語を習得できれば、クライアントのマーケターたちがかかえる課題も理解しやすくなり、より意義深い提案につながる機会が広がるかもしれません。


具体的には、戦略の基本概念を理解し、ブランドホロタイプ・モデルの運用によるブランドの定義、パーセプションフロー・モデルによるマーケティング活動全体図の俯瞰と、ブリーフィングに沿った実行プランの提案能力の確立を目指します。習得レベルと必要に応じて、クライアント企業向けのパーセプションフロー・モデルの開発支援など具体的なプロジェクトにも伴走することで、知識の血肉化を促します。