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基本概念を理解し、共通言語を身につけるための3冊

基本の3冊に加えて、マーケティングプロフェッショナルとしての共通言語や、応用のきく基本概念を習得するための3冊を紹介します。いずれも、基本の3冊より情報量が多いので、読むのに少し時間がかかるかもしれません。

 

最初の1冊は、消費者のパーセプション(知覚や認識)を理解し、変化を促すのに必要な知識を与えてくれます。続く2冊は弊社代表の著作です。いずれも汎用性が高く、弊社がご支援する際の基本的な考え方を体現しています。

 

また、この3冊は消費者理解、戦略、マーケティングとブランディングなどの重要領域で「経験や知識を整理するための棚」としても機能するでしょう。経験からどのような経験値や知識を得られたのか、これらの書籍の項目を参照して「この経験を通して、これらの書籍のどの項目に相当する学びを得られたか」を考えてみることで、抽象化し概念化しやすくなると思います。

『影響力の武器[第三版]』

<消費者の行為や心理を洞察する力を身につける>

ブランドがベネフィットを中心とする「意味」であるならば、4Pに代表されるブランドマネジメントの諸活動では人の認識への影響を強く意識すべきです。実際、認知、興味、関心、購入意向から消費者が感じるべき満足や再購入意向など、すべて知覚や認識の状態を示しています。人間の知覚がもつバイアスや認識変化の仕組みを理解しておくことは活動に効果と効率をもたらすでしょう。

また、本書は章ごとに「まとめ」や「設問」がもうけてあるので、教科書的に使いやすいことも特徴です。

 

 

『なぜ戦略で差がつくのか。 -戦略思考でマーケティングは強くなる-』

<戦略を理解し、戦略思考の技術を身につける>

2000年代の初頭に、P&Gジャパンで公式採用された戦略論の講義内容を、書籍として再構成したものです。私的なワークショップとして開始された内容でしたが、多くのP&Gマーケターにとって戦略の基本概念となりました。
以降、さまざまな製品カテゴリーやビジネスモデルの企業に展開され、実践を通して汎用性が高められています。概念や論理の構造をできるだけ正確に示すことを心がけました。事例などの記述が少なく概念の記述が多いので、好き嫌いが分かれる可能性があります。概念の説明箇所は、ご自身の経験や事例をあてはめながら読み進められると具体的に理解しやすくなるでしょう。
読みにくさを感じられる場合には、3冊目『マーケティングプロフェッショナルの視点 明日から仕事がうまくいく24のヒント』の中盤を先にお読みになると分かりやすいかもしれません。

 

 

『マーケティングプロフェッショナルの視点 明日から仕事がうまくいく24のヒント』

<マーケティングとブランディングの要諦を身につける>

本書も、P&Gをはじめ各社で実践に供された知識をまとめたもので、特に「マーケティングの基本的な考え方」や「ブランディングの方法」を中心としています。『なぜ戦略で差がつくのか。』と同じく視点や概念の記述も少なくありませんが、連載記事をベースに構成されているので、各項目を3-5分で読めるでしょう。

手練れのマーケターたちが自身の経験を通して会得した実践的な視点を、次世代のマーケターたちに体得・習熟しやすいよう、必要不可欠な内容に厳選してまとめています。プロジェクトで困ったときにも、関連しそうな部分を参照されると解決策のヒントになることがあります。